「ゼロ・グラビティ」はリアルな世界なのか?

‘Gravity’ Behind-the-Scenes Featurette Takes Audiences From Script to Screen – YouTube.

映画「ゼロ・グラビティ」のビハインド・ザ・シーンが公開されています。ややネタバレ感がありますので映画を見てからご覧頂いた方が良いかもしれません。
個人的に気になっていたのが如何に無重力感を出して撮影するか、ということでしたが最近はワイヤーの数が多い!ということと、シーンによって仕掛けを随分と変えているんだなという印象を受けました。
あと、驚くのはグリーンバックがない!ということ。代わりにスクリーンに背景の映像を投射して撮影しています。常に先を行くハリウッドの特撮技術。

下は映画の最新予告。

こちらはスピンオフとして話題になった「アニンガー」。監督の息子さんが作ったそうです。

ところがこれだけ話題の映画を見て興奮しているところへ、偶然こんな動画を発見しました。

これを見てしまうと、なんだかどこまでが本当でどこからが本当でないのか正直わからなくなりますね。もし人類が月へは行っていないのだとしたら、この「ゼロ・グラビティ」かなり怪しい映画に早変わりです。

映画「ヒア アフター」

hereafter

この先のクリント・イーストウッド映画は見逃すまいと「グラン・トリノ」を見て以来思い、今回も大いに期待して映画館へと向かった。イーストウッドの映画には人生が詰まっているのだ。涙を流さずにはいられないが、その涙は自分が力強く生きるための糧になる。「グラン・トリノ」はどうしようもなく悲しい映画だったし、二度と見たくない傑作映画だったが、命懸けで生きる潔さから学ぶことは多かった気がする。「インビクタス」も生きるための糧を充分に与えてくれる作品だった。未だに“ I am the master of my fate. I am the captain of my soul. ”の一説は強烈に記憶に残っている。

そして、今作「ヒア アフター」だ。 “映画「ヒア アフター」” の続きを読む

映画「トロン:レガシー」

トロン・レガシー
トロン・レガシー

見てきました。名古屋市にあるIMAX 3Dシアターまで行ってきました。率直なところ、アバターを完全に超えた作品に仕上がっていると感じました。
もともとトロンを見て感動している世代ですから思い入れもあります。ですから割と辛口に見ていたと思いますが、映像、ストーリー、サウンド、そのどれもが高いクオリティーで制作されていました。アバターよりも先にトロン:レガシーが3D公開されていれば、3Dブームももっと大きなうねりになったような気がします。
やや具体的な話をすると、光のフレアが手前でキラリと光る具合や、光の粒が浮いている感じがなんともうまく立体的に表現されています。2Dの世界から3Dに移行していくシーンではちょっとゾクゾクしました。映画を見て鳥肌が立つような感覚はものすごく久しぶりです。 アバターの時に感じた3Dの違和感はかなり払拭されていました。3D技術は日進月歩なのでこの先もどんどん技術は発達してもっともっと見やすくて迫力のある3Dになることでしょうね。
しかしこの3D技術。問題がないわけではありません。 “映画「トロン:レガシー」” の続きを読む

映画「特攻野郎Aチーム THE MOVIE」

特攻野郎Aチーム THE MOVIE
特攻野郎Aチーム THE MOVIE

映画「特攻野郎Aチーム THE MOVIE」を見てきました。1983年から4年あまりに渡ってシリーズで放送された人気テレビ番組の映画化です。私にしてみれば子供の頃日曜洋画劇場で淀川さんの解説を聞きながら見ていた非常に懐かしい思いでがよみがえります。

映画の方は元々のシリーズとは設定を変更して現代版Aチームとして制作されているようですが、ファンには嬉しい「味」はもちろん踏襲されています。Aチームを知らない人も知っている人も楽しんで見ることができそうです。始めはハンニバルだけがテレビシリーズのままジョージ・ペパードかと思っていましたが、名優リーアム・ニーソンでした。ま、30年近く前のシリーズですからね、仕方のないことだと思います。ちなみにジョージ・ペパードは94年に65歳で亡くなっていました。 “映画「特攻野郎Aチーム THE MOVIE」” の続きを読む

映画「ハート・ロッカー」

ハート・ロッカー

http://hurtlocker.jp/

第82回アカデミー賞最多6部門受賞という本作は中々見ごたえのある作品でした。同じアカデミー賞候補として挙げられていた「アバター」がおもちゃ的な面白さだとすると、本作は哲学的な面白さを実感します。アバターは未知の映像技術に遊園地的な刺激を求めるにはいいかもしれないけれど、正直お話自体は後に残るものではなかった。しかしこちらの「ハート・ロッカー」は技術的には地味でも後にずっしり残る映画です。ハリウッドをはじめとしたアメリカ映画業界の皆さんがどんな思惑で本作を受賞に導いたのかは知りません。しかし、本作が純粋に「素晴らしい映画」であることは疑いの余地がないでしょう。

“映画「ハート・ロッカー」” の続きを読む

映画「インビクタス/負けざる者たち」

2325_Invictus_Website_Wallpaper_1024x768_JD01

初日から見てきました、クリント・イーストウッド監督最新作「インビクタス/負けざる者たち」。
この映画を見るにあたり事前の予備知識はほぼゼロ。しかしイーストウッド監督はもはや悟りを開いた天才であり、その腕によりをかけた作品にがっかりすることなどないと確信しているので、予備知識など必要ありません。そのことを前作「グラントリノ」で思い知らされています。

というわけで、映画が始まってからすべてがわかりました。
今回も「不屈のじいさん」の話です。そしてそのじいさんとはモーガン・フリーマン演じるネルソン・マンデラ。映画では、マンデラがいかにして南アフリカをアパルトヘイトの悪夢から「虹色の国」を目指したか、そしてマット・ディモン演じるラグビー選手ピナールとどう関わっていくのかを描いています。

ワールドカップ・サッカーを目前に控えたこのタイミングにこの映画を公開したイーストウッド監督の着眼は実に明確。暴力の上に平和はなく、すべてを「赦す」事からしか何も始まらない。肌の色で人間を差別などしないし、27年間投獄されても白人を「赦す」マンデラ。そのあまりにも尊い人間像に感服せざるを得ない。それに引き換え自分がいかにちっぽけな人間かをものすごく考えさせられる。私たちは日ごろ、ちょっとしたことで腹を立て、人をなじる。人に何か言われたら怯え、不安になり、逃げ出すし、攻撃する。実に情けないものです。それに引き換え、マンデラとピナールの美しいこと。美しすぎる。

本作は全編を通してじわじわと涙がこぼれます。しかし決して悲しい涙ではありません。

マンデラはピナールに自分を支えてくれた言葉をそっと伝えます。
I am the master of my fate.
I am the captain of my soul.
(我が運命を決めるのは我なり
我が魂を制するのは我なり)

映画「アバター」IMAX 3D

avatar

「アバター」を見てきました。国内4箇所しかないIMAXシアター3Dでの鑑賞です。
ひさしぶりに「新しいテクノロジーを駆使した映画」として楽しめるというワクワク感が、ものすごい期待を抱かせてくれました。それだけでも十分に楽しいひと時を過ごすことができたと言えるかもしれません。映画館も満席で、結局3日前にwebで予約。そのせいもあって気合の入り方が違います。
映画館もかなりの興奮度。というのも、30分前には多くのお客さんが映画館に押し寄せており、上映15分前の開場には一斉に人が入り口に集まりました。

映画のほうも期待に違わぬ出来、、、と言いたいところですが、さにあらず。
多くの方のインプレッションなどを拝見しIMAX3Dに2200円を支払った割には、「もうすこし」という印象でしょうか。

個人的にはいちばん気になったのは、
「この映画を気に映像業界は3Dへの移行を加速させるかもしれない」
という話でした。ですので、私は映画そのものよりもむしろ技術的な話のほうを注視しています。ストーリーは、よくあるハリウッド的な作りです。なので、シンプルに見やすい構成だと思います。「予告編で話は大体わかる」という噂は事実です(笑)さて、問題は3D技術。私は映画を見終わった段階で

「3D技術はまだ広がらない」

と確信しました。それは何故か?色々な問題をはらんでいるからです。これらをクリアにしないと一般のテレビが3Dになるなんて夢のまた夢、だと思います。 “映画「アバター」IMAX 3D” の続きを読む

映画「2012」

2012
2012

映画「2012」はローランド・エメリッヒ監督の最新作。彼はパニックものや災害ものが大好きな監督ですね。映画を見る前に何度も映画館で予告編を見てからというもの「早く観たい!」という思いは強くなる一方の映画でした。
そして、今日。
ようやく待望の「2012」を観てきました。

さて、その感想は?

素晴らしい!と言ってしまいましょう。というのも多くの映画ファンは酷評をしているようで正直驚いているからです。まず、こういった類いの映画は「お祭り映画」です。体験したことのない「大災害」を映画で体験しようというテーマパーク的なノリで観なくてはなりません。真剣にストーリーラインや構成、科学的根拠など論じてはいけないと私は考えます(笑)
そのうえで、この「2012」は素晴らしい出来映えです。観たこともないリアリティーで次から次とやってくる災害に息をもつかせぬ展開は2時間40分という時間もあっという間です。

映画館でこそ楽しめる映画としてはまずうってつけではないでしょうか。トランスフォーマー・リベンジの時は正直「長い」と感じましたがこちらはさにあらず。ましてや「カムイ外伝」にいたっては、同じ値段で鑑賞する映画だとは考えたくはありません。

なんやかんやととやかく言う前に「時間を忘れて楽しめたかどうか」がとても大切な尺度だと思います。そのうえで本作品はパーフェクトに面白い映画、でした。想像を超えた映像が満載です。

ビールを飲みながらもう一回観たい。そんな映画です。

・・・しかしながら、
同時にこうした「何も考えなくとも」面白い映画の中にこそ我々に植え付けたい体制側からのメッセージが隠されている、かもしれないと考えてしまうのはヒネクレ過ぎでしょうか?

http://www.sonypictures.jp/movies/2012/

DVD「シッコ」

 昨日に引き続きマイケル・ムーア監督のドキュメンタリー映画を拝見しました。今回は「シッコ」です。前作の「華氏911」に比べて非常にわかりやすく、見ごたえのある作りになっています。「腕をあげた」感じでしょうか(笑)。
 今回の標的は「医療」です。アメリカの医療問題は根が深いと昔から言われていました。ニクソン時代からといいますからかなりのものです。ここでもやはり問題の根っこは政治家。彼らと保険会社との利益供与の構図が浮かび上がります。「華氏911」では貧困層から自由を奪い兵役に出させて富裕層は更なるビジネスを追う構造を見せていましたが、今回は中流階級の悲惨さも描いています。医療保険に入っていても怪我や病気で自己破産するという現実に誰もが驚くことでしょう。
 こうした作品を作ると「プロパガンダだ!」とつい刺されがちです。「物事の一部だけ見て批判をするな!」と感じる方もいるかもしれません。でも個人的にはそれでもいいと思うのです。少なくとも我々が今まで気づかなかったことをドキュメンタリーとしてそれこそ命がけで発表しているわけですから。普通ならこんなネタやらないと思うのです。政治、石油、医療、保険、、、そういったドロドロの利権構造の問題をえぐるなんてよほど勇気がないとできません。それに今までは全く「逆のプロパガンダ」しか見ていなかったわけですし。
 個人的には、この映画は素晴らしいと思います。取材力、構成、編集、公開タイミングも含めて絶妙でした。今のアメリカを考えると民主党が政権を取り医療制度改革に着手している様はまさにマイケル・ムーアの影響力が見て取れます。ムーア監督の背後にどんな力が存在しているのかはわかりませんが、「ある一人の映像作家が国を動かす力を秘めている」という事実が同業者として考えさせられるものがあります。
「我々にできることは何か?」と。