竣工検査で創意工夫・工事特性を伝えるために、工事中から残したい映像と写真

建設現場でドローンを操作する作業者のイメージ写真

竣工検査で説明したい「創意工夫」や「工事特性」。完成した構造物の写真だけでは、施工中の制約や、それに対応した取り組みを十分に示せないことがあります。

映像を使って説明する場合も、検査直前に編集を始めるだけでは、必要な場面が残っていないかもしれません。この記事では、工事中に何を記録し、どう保存し、説明資料と結び付けるかを整理します。

建設現場でドローンを操作する作業者のイメージ写真
記録撮影のイメージ写真です。この記事で紹介する実際の工事現場ではありません。

工事特性と創意工夫を、説明する内容から整理する

まず、何を説明したいのかを現場の担当者と確認します。ここでは記録計画を立てるために、工事特性を「現場固有の条件と、それへの対応」、創意工夫を「課題に対して行った工夫と、その実施状況」と整理します。正式な評価項目や提出方法は、対象工事に適用される要領と発注者の指示に沿って確認してください。

NEXCO西日本の「請負工事等成績評定要領」には、工事特性・創意工夫の加点項目があります。また、創意工夫の評定では、受注者からの資料を受け付け、考慮するとされています。映像は実際の取り組みを説明する補助資料として考え、必要な書類や記録と組み合わせます。

動画を提出するだけで加点が保証されるものではありません。大切なのは、実際に行った対応と、それを確認できる記録を結び付けることです。

参考:NEXCO西日本「請負工事等成績評定要領」(令和7年6月19日最終改正)

工事中に残したいのは「条件・対応・実施状況・結果」

1.対応が必要になった現場の条件

作業場所の狭さ、搬入経路、周辺施設との位置関係など、取り組みの前提となる状況を記録します。全体の配置を伝えたい場合は、地上の広い画角や空撮が候補になります。空撮だけでは分からない寸法や細かな条件は、写真・図面・現場の記録で補います。

2.工夫した方法と、実際に使っている場面

設備や道具の写真だけでなく、「どこで、誰が、どう使っているか」が分かる場面も撮影します。動画は動きや作業順序を、写真は特定の箇所や状態を示すために使い分けます。安全な撮影位置と、立ち入り可能な範囲は事前に確認します。

3.完成後には見えなくなる工程

後から覆われる部分や、一時的に設けた作業環境は、その時期に記録しなければ残せません。工程表に説明したい場面を対応させ、撮影する時期と担当者を決めておきます。映像撮影は、発注者が求める工事写真や施工記録とは区別して計画しましょう。

4.取り組みの結果を確認できる資料

時間短縮や品質の改善を説明する場合は、比較の条件と、根拠となる記録が必要です。映像だけから数値を推測せず、現場側で確認された資料を使います。数値の記録がない場合は、撮影・資料で確認できる実施内容を説明します。

撮影前に、説明項目と必要な素材を結び付ける

例えば「限られた作業空間への対応」を説明するなら、施工前の位置関係、対応した方法、実施中の様子、確認できる結果を、それぞれ何で示すか決めます。これは記録計画の例であり、特定の工事の実績を示すものではありません。

説明資料の項目ごとに、必要な動画・写真・図面、撮影予定日、撮影担当者、内容を確認する担当者を記しておくと、撮り忘れや素材の探し直しを防ぐための確認に使えます。すべてを長時間撮るより、説明に必要な場面を明確にすることが先です。

保存は「工事・説明項目・撮影日」で探せる形に

ファイル名には撮影日、工事名、場所、内容を入れます。例えば「20261008_工事名_A区間_作業環境改善_実施中01.mp4」のように、同じ順序で付けると整理しやすくなります。

工事ごとのフォルダの中で説明項目を分け、元の素材と編集済み動画は別に保存します。説明資料にも使った写真や動画のファイル名を記しておくと、資料から該当する素材を見つけやすくなります。

撮影機器の中だけに素材を残さず、保存先へコピーして再生・表示を確認します。重要な素材は別の保存先にも複製し、閲覧できる担当者や保存期間を決めます。現場名、図面、作業員の顔などを含む素材は、社外公開の可否も確認してください。

検査用の映像は、説明資料と同じ順序で構成する

編集では、「課題となった条件」「行った対応や工夫」「実施状況」「確認できる結果」の順に並べます。説明資料の項目名を画面にも表示すると、どの取り組みについて説明しているかを対応させやすくなります。

工事全体を紹介する映像と、検査で特定の取り組みを説明する映像では、構成が異なります。再生時間や章の分け方は、説明に使える時間と項目数を確認して決めます。撮影日・場所・数値・技術用語は、現場の担当者に確認していただきます。

検査前に確認しておきたいこと

映像の提出方法や使用可否は、発注者に確認します。書類の代わりにできると自己判断せず、必要な説明資料と併用する前提で準備します。

再生に使う機器で、ファイル形式、画面表示、音声を事前に確認してください。素材の内容確認、編集、修正、再生確認までの時間を確保し、最終版を関係者で共有します。

記録が足りない場合は、残っている事実から整理する

すでに工事が終わっている場合は、動画、写真、図面、説明資料を集め、何を説明できるか確認します。図解で位置関係や手順を補うことはできますが、撮影していない実施状況を記録映像として再現したり、確認できない結果を付け加えたりしないことが大切です。

MVJでは、NEXCO西日本案件の竣工検査で説明用映像を提出した実績があります。工事中の撮影計画から、お手持ちの素材を使った構成・編集まで、説明したい内容に合わせてご相談いただけます。

創意工夫・工事特性の説明映像をご検討の方へ

制作内容、準備する情報、制作の進め方は、創意工夫・工事特性の説明動画の専用ページでご紹介しています。

継続した工事記録は月次記録「そらレポ」、実際の運用例は定期ドローン撮影の制作事例をご覧ください。

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